スマートフォンの所持率が伸びてアプリの需要が高まっている現在、IT事業関係に新しい風が吹き込み業績の伸びが期待されます。しかし問題は必要となるIT技術者が足りないことで、そのため客先常駐を利用して技術者を確保することが多くなっています。これは主に大企業が提携先の会社から社員である技術者を借り受ける、出向させてプロジェクトに参加させることであり、簡単にいえば派遣社員のようなものになるのです。ただ派遣社員の場合は自分で働き方を選んで行うのですが、客先常駐の場合は上からの命令で行われて、従業員という立場的に拒否権はほとんどありません。そして客先常駐システムエンジニアとして出向すると、だいたいはプロジェクトに強制参加させられて、しかも上からの命令で行う作業仕事がほとんどになってしまいます。こうなると自らのスキルアップは望めず、しかも出向という立場になるので正当な評価が得られません。一度ならいいのですが、これが定年まで繰り返されると将来性がなくなり、給料も横ばいのままでスキルアップも望めなくなり、定年後の再就職や独立も難しくなってしまいます。出向も他の現場を知ることで一度や二度なら悪いものではありませんが、続くようなら脱出を考えた方がよく、この見極めと決断が重要になるでしょう。ひとつの会社で定年まで迎えても、出向ばかりでは評価が得られず、会社に愛着もわきません。キャリアアップもできませんので、しっかりと考えて選ぶことが大切になります。